高権で考えた、飲食店の存在意義とは。
なんてなんか堅苦しいタイトルつけたけど、知らない人はまず「高権ってなんて読むの？」ってところからだと思う。
「こうけん？」「たかげん？」
正解は、「たかごん」です。そう、「ごん」なのよー！！！
やまなしは小さい頃から家族と行ってて、親はいつも「ごんさん行くよ」と言っていたので、漢字が読めるようになるまで、ずっと「ごんさん」ってお店だと思ってました。
いまだに「ごんさん」で通じると、（お、この人馴染みだな）って思ってしまったり。笑
場所は、市役所のあたり。
駅前大通の郵便局や照井だんご、理容店があるあたり。
ただし、大通りからお店は見えない場所で、細い路地にあるので、ローカルでも存在を知らない人は結構います。
駐車場はあるけれど、混雑時は満車になっちゃいます。
それでも高権さんの駐車場に停めましょうね。
ここの名物は、なんといっても店名のついた【高権めん】ですね。
（これも店名よろしく「ごんめん」と呼んでも通じる）
おそらく椎茸がベースの和風だしが効いた中華スープに、野菜が入って、ふわっふわの溶き卵がかなりゆるめのあんかけスープに絡まって、最高！！
美味しいラーメンは数あれど、権めんは唯一無二の味だと思ってます。
いつもはたいていそのまま食べきっちゃうけど、たまに、特に夏なんかは、酢とラー油を足して食べるのが好きなんですよね。
ある時、それを見た友人が、「酸辣湯じゃん」って言って、ビックリ。
本当だー。笑
やまなしは、酸辣湯は元々大好きだったけど、そんな風に考えたことなかった！なので、酸辣湯好きは、ぜひお試しください！笑
って、いまは、高権さん行けば、権めんばかり食べますが、子どもの頃は美味しさがわからなかったんだよなー。
子どもには、椎茸出汁が臭く感じてしまったし、なによりあんかけ状のスープが熱すぎる！大人でも火傷しますからね！
その時も親は権めん食べていたんですよ。それを今では好んで食べるようになったんですよね。大人になったなあ。笑
そんなわけで、昔はワンタン麺とかタンメンばっかり食べてました。それもスタンダードに美味しいよ。
あとは、チャーハンや中華飯も美味しいんだけど、早い時間にいかないと高確率で売り切れるので要注意。
権さんは、家族経営の小さなお店。
調理はお父さんと、お母さん。接客や配膳は、娘さんたちかな。
やまなしの父が知り合いだったようで、行くと挨拶しに出てきてくれたから、幼い記憶にも、白い調理服をあたたかく着こなすお父さんの姿をよく覚えています。
そんな高権のお父さん、昨年にお亡くなりになりました。
やまなしに限らず、長年のお店の常連さんやファンは、たいそう悲しみと共に感謝をする一方で、「もうあの味は食べられないかもな」とも考えたのではないでしょうか。
ところが、本当、やまなしの感覚としてはすぐに、復活のお知らせが。
とっても嬉しかった。
そんな思いもあっての、今回だったので、諦めかけた味をまだ楽しめることに感謝。
飲食店を続けることは、単に経営能力があるだけじゃうまくいかないですね。
ファンになるのは、立地なのか、味なのか、人柄なのか、値段なのか。理由は様々だと思います。
でも、「ただそこにある」ということが、どれだけ素晴らしいことか。
「あそこに行けばあれが食べられる！」と思って出かけると、ちゃんとお店が開いていて、食べたいものが食べられる。
当たり前に、いつも通りに、営業するということが、客にとってはどれほどありがたく、店にとってはどれほど難しいことか。
たとえば権さんは、今はお昼の3時間ほどしかやっていないけれど、昔は夜までやっていたし、メニューも今よりもっとありました。
しかし、お店の人たちも、私が親に連れられてきた頃から、いい年の大人になるのと同じくらい年を重ねました。
体力的にもしんどいことは増えていくばかりだったと思います。
それでも、メニューを減らしてでも、営業時間を減らしてでも、大切な大切なスタッフを失っても、いまも【高権】が営業しているということ。
それは、間違いない事実で、そして権さんに足を運ぶ人がいまも昔も満席になるほどいるということ。
それは、ものすごい信頼関係だよな。
そして、花巻には、こんなお店が形を変えながらもたくさんあって、そのなかで残念ながら閉店してしまったところもあります。
本当はね、全国各地にあるんですよね。至るところで、ひっそりと、でもしっかりと営業し続けてるお店が。
やまなしが、基本的にチェーン店で外食しないのは、やっぱりこーいうお店を大事にしたいから。
この土地に住んでるからこそ行けるお店、食べられる味を大切にしたいです。
それを、食べ物だけじゃなく、衣食住全般に広げていけたらいいなーと思います。
日々の道具類とかもね。
探すのも楽しめることだと思うんです。
おすすめあれば、ぜひ教えてください。
んでばまず。
